みなさまごきげんよう^^
社労士試験に落ちてしまった――(>_<)
やっぱり勉強は向いていないのかな…?
こんな人のための記事です。
社労士は「無理ゲー」と言われますが、勉強すれば必ず合格できる試験です。とは言え合格率は一桁なので、落ちる経験をする人が多いのも現実です。
筆者も例外ではなく、悔しい思いをたくさん経験してきました。
✅受験生としてあと一歩での不合格を経験
✅講師として多くの受験生の涙をみてきた
この記事では、筆者の経験を交えて、試験に落ちた人が勉強を立て直すための具体的な方法を解説します。
社労士が無理ゲーだと言われる3つの理由
まずは前提として、社労士が無理ゲーと言われる理由を改めて抑えておきましょう。
無理ゲーその①試験範囲が広い
社労士試験は10科目と試験の範囲が広いです。
社労士試験で出題される科目
❶労働基準法
❷労働安全衛生法
❸労災保険法
❹雇用保険法
❺労働保険の徴収に関する法律
❻労働に関する一般常識
❼健康保険法
❽厚生年金保険法
❾国民年金法
❿社会保険に関する一般常識
更に範囲が広いことに加えて、
- 1科目ごとのボリュームもある
- 似ている内容もあり覚えにくい
などの特徴もあります。
本試験では全科目を同時に仕上げる必要があるので多くの受験生は苦労します。
無理ゲーその②科目合格がない
社労士試験は範囲が広いのに、科目合格がありません。
これは何年目でもその年の本試験で「一発勝負」であることを意味します。
社労士試験の合格基準点
選択式【満点40点】:総得点26点以上かつ各科目3点以上
択一式【満点70点】:総得点45点以上かつ各科目4点以上
※総得点と各科目に合格基準点があります。
前年にクリアした科目でも、試験が不合格なら翌年にもう一度、全教科を受験する必要があります。
無理ゲーその③難問・奇問がある
社労士試験では毎年、難問・奇問が出題されます。
択一式の問題を読む時間
- マニアックな法律条文
- 労働基準法での難しい判例
- 白書や統計データに関する問題
難問・奇問は何年勉強していても、試験で初めて見るレベルの問題も多いです。
社労士は無理ゲー?落ちた人のよくあるパターン3選
合格率が低い社労士試験ですが、落ちるパターンは概ね決まっています。
3つのパターンに分けて原因を確認しておきましょう(^^)
パターン①択一式の点数不足
基礎知識が完璧に整理されていないと、択一式試験の合格基準点に到達するのは難しいです。
実は筆者も1年目は択一式で不合格になりました。
筆者の択一式点数
- 1年目=40点(不合格)
- 2年目=56点(合格)
後で振り返ると、1年目はまだまだ勉強不足だったと痛感します。
目安として、模試などで30点台の壁を超えることができると、一定の知識が定着していると言えるでしょう。
択一式試験で最低限覚えておくべきは5つです。
択一式のポイント5選
❶満点ではなく7割でよい
❷苦手科目を作ってはいけない
❸1問3分ペースで解く必要がある
❹わからない選択肢は飛ばして解く
❺しっかり見直しする(マークミスも)
正しい勉強方法と勉強量で誰もが合格基準点に届くことは、筆者の5年の講師経験から断言できます。
パターン②選択式で足切り
選択式の1点で落ちた人は、真剣に努力・勉強をしてきた人です。
選択式試験では、
- 初めて見る難しい問題
- 白書のマニアックな文章
- 言い回しが複雑な判例
これらをクリアする必要があります。
これらがやっかいであり、社労士試験が無理ゲーと言われる一番の理由です。
選択式に求められるのは3つです。
❶試験科目の知識
❷文章の論点をつかむ理解力
❸前後から読みとく読解力
❷も❸も問題演習などを通じて、必ず高めることができます。
ちなみに選択式の1点だけに泣いて人で、後に合格できなかったケースは見たことがありません。
選択式の勉強方法や問題の解き方については別の記事で詳しく解説しています。
関連記事» 選択式の王道の勉強方法と問題の解き方を解説
パターン③時間配分に失敗した
点数が足りなかった中には、問題を解く時間が足りなかったという原因もあります。
受験講師をしていると、毎年1人はこんな人がいます。
択一式の問題を読む時間
- 試験時間は210分
- 問題数は70問
- 210分÷70問=3分
「1問あたり3分」で5肢を読んで、その中から回答をする必要があります。
社労士試験は長丁場でありつつも、問題を解く早さも必要ですからね。
理解が深まるほどペースが遅くなる人もいます。時間制限については2年目以降も油断せず、意識して勉強しましょう。
社労士は無理ゲー?落ちた人がすべきこと3つのこと
すべきこと①原因をチェックする
まずは不合格になった原因をしっかりチェックしましょう。
落ちるパターンを整理すると、
✅勉強の「量」が足りなかった
✅勉強の「質」がずれていた
この2パターンに分かれます。
試験の結果には必ず「原因」があります。
勉強の「量」が原因のパターンの例
- 択一式が35点以下で不合格
- そもそも過去問が完璧でなかった
勉強の「質」が原因のパターン例
- 選択式が1科目足切りで不合格
- 試験時間が足りず焦ってしまった
上記は原因の一例ですが、参考にして自分はどちらか考えてみましょう。
※勉強時間は「1,000時間」で足りていると定義します。
運の要素もある社労士試験ですが、次に活かすには原因の分析は必須です。
すべきこと②勉強の仕方を見直す
原因をチェックしたら、勉強の仕方を見直してみましょう。
「質」について、社労士試験の王道の勉強方法は3つです。
❶基礎・基本を落とさず勉強する
❷テキストと過去問を中心に勉強する
❸何度も繰り返して勉強する
まずはこの3つをどこまで徹底できていたのか、振り返りましょう。
上記3つができてこそ、
- 模試や問題演習にチャレンジする
- キーワードチェックなどの選択式対策
- 法改正や横断整理をする
など細かな試験対策の意味が増してきます。
もうお1つのパターンとして、試験時間が足りなかった人がすべき対策は3つです。
❶過去問を早いペースで解く
❷模試を2回以上は受験する
❸常に時間を区切った学習をする
択一式の勉強は、1肢につき30秒以内で解くことを徹底しましょう。
本試験でも「1問あたり3分」しか時間を使えませんからね。
すべきこと③切り替えて次に向かう
時間を使ってきた人ほど、こんな気持ちになってしまいます。
改めてですが、社労士試験は毎年、約20人に1人しか合格できない試験です。
直近5年の合格率
2023年:6.4%
2022年:5.3%
2021年:7.9%
2020年:6.4%
2019年:6.6%
筆者も一度は不合格という結果を経験しています。
「早く合格したい」という本音には強く共感しますが、多くの人が通ってきた道です。
社労士は無理ゲー?落ちた人のためのQ&A5選
社労士は合格率が5%以下で、多くの人が「落ちる」経験をする試験です。
Q1:再チャレンジすべき?もうやめるべき?
A:ぜひ再チャレンジをしましょう!
社労士を目指した人は何かきっかけがあったはずです^^
- 就職や転職に役立てたい
- 年金などの社会保険に詳しくなりたい
- 労働基準法などの法律を勉強する必要があった
- 自分らしく仕事をしてキャリアアップしたい
- 国家資格を取って人生を変えたい
但し、どんなきっかけがあっても、挑戦すると目の前には壁が現れるし、苦労も絶対に味わうことになります。
でもこの世の真実として、次のことを思います。
✅簡単に手に入れたものは、簡単に役にたたなくなる
✅苦労して手にしたものは、長く自分を支えてくれる
Q2:暗記が得意じゃないと合格できないよね?
A:結論として、暗記の得意・不得意は関係ありません。
多くの受験生の口から聞くのがこのフレーズです。
社労士試験は、
「難しい」のではなく「範囲が広い」
が正確な言い方です。
1科目なら誰でもできるけど、10科目だから頭が混乱するんですね。
10科目ということは、
- 勉強時間も10倍
- 覚えることも10倍
- 更に整理する時間も必要
だからこそ断言できるのは、暗記力ではなく、勉強する「時間数」が大切という事実です。
「合格に必要な時間」の短く見積もって、自分はできない!となるのが一番損です。
Q3:2年目以降はどうやって勉強したらいい?
A:スクールの利用を強くおすすめします。
理由としては、忙しい社会人だからこそ、効率よく勉強する必要があるからです。
その前提でスクールは、
- 効率的なノウハウをもっている
- 疑問点の相談や質問ができる
- 勉強のペースメーカーにもなる
などメリットの方がはやはり多いです。
予算にもよりますが、スクールを利用しながら覚悟を決めて勉強するのが断然おすすめです。
Q4:次は合格できるんだろうか?
A:正しいやり方を継続することで必ず合格できます。
前提として社労士試験では、基礎・基本の徹底が大切です。
社労士試験の勉強心得
✅他の人ができる問題は自分も絶対に落とさない
相対評価で合格基準点が決まる、いわば競争の試験だからこその心得です。
落ちた人がすべきことは3つです。
❶原因をチェックする
❷勉強の仕方を見直す
❸切り替えて次に向かう
再受験のプレッシャーは大きいですが、しっかり計画を立て直して「合格」を手にしたいですね。
Q5:社労士って、取るメリットあるの?
A:人生を変えてくれるぐらいのメリットがあります。
社労士になると、
- 人事・労務の専門家として見られる
- 回りからの信頼が圧倒的に高くなる
など一目置かれる存在になります。
また社労士は日常に身近な法律を扱うからこそ、需要が高いです。
✅会社や組織で「人」に関することは最重要事項
✅個人でも労働法や社会保険は生活に直結する
更に働き方の選択肢が多いことも特徴です。
社労士としての働き方
❶社労士事務所で働く
❷企業の総務・人事で働く
❸独立開業して働く
柔軟な働き方で専門知識を活かせるのは大きなメリットになります。
「社労士は無理ゲー」まとめ:落ちた人も次回こそがんばろう!
社労士は合格率が低く無理ゲーと言われますが、必ず合格できる資格です。
落ちた人は、
- その原因をきちんと分析して、
- 不足を補うために具体的な対策をする。
時間をかけてしっかりと取り組みましょう。
筆者も1年目は悔しい思いをしましたが、2年目で合格することができました。
複数回の受験を経験したからこそ、
- 知識レベルは格段に上がったし
- 受験生同士の深い繋がりができたし
- 転職のタイミングも合った
など、振り返ると良かったと感じます。
落ちた時は悔しいですが、続けることで不思議な縁と巡り合わせがあるものです。
改めてスクールなどの活用も検討して、ぜひ合格を手にしてくださいね。
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それではまたっ^^